謎かけのような構成
現実と想像との間に疑問を提起し、観賞者と絵の登場人物との間にぼんやりした関係を創造する。『ラス・メニーナス』の複雑な構成は、西洋絵画の分野では盛んに解析された。本作は西洋美術史において重要な作品であると長く認められている。バロック期の画家ルカ・ジョルダーノは「絵画の神学」を象徴するものだと言い、19世紀の画家トーマス・ローレンスは「芸術の原理」と呼んだ。
予想外の荒々しい筆致
髪の毛一本一本まで繊細に描かれているように見えるが、実物は驚くほど素早い筆致で描かれている。ドレスやリボンなどは特に荒々しいほどの筆致で質感を出している。